ベンチャー企業は小さく生むべし お金は直ぐには借りぬべし

ベンチャー企業は10中8,9が成功することなく、
消滅するといわれています。

ベンチャー企業が失敗する原因の1つは、設立時に多額の資金を借り、それを早期に無駄に消費されて しまうことにあると思います。

起業をこれから行う人は、企業経営には未だ長けていない人が大半です。にもかかわらず他人の アドバイス等を中途半端に受けて一応に事業計画やそれに伴う資金計画を立て、その計画通りお金を借り、事業計画を実行しようとします。
そして借りた資金を消費します。

しかしながら、実際問題として、当初の事業計画に基づく消費は業界のことも経営のことも知らない人が 行なう消費に他ならず、効率悪く、その大半が無駄に消費されてしまう場合が多いのです。

即ちベンチャー企業の失敗は費用対効果の悪い出費を会社設立早々に行なうことに大きな原因があると思われます。

このような無駄金消費による失敗をなくすためには、会社設立と本格的な事業開始時期との間に予備期間を置くべきだと考えます。
会社設立に係わる費用そのものはごく僅かです。
ですから会社設立は簡単にできます。
そして社長としての営業活動を直ぐに開始することが出来ます。
但し会社設立後の半年か1年或いは それ以上の期間を訓練期間と位置付けるのです。

その訓練期間はできるだけお金を使わずに、足で 事業活動を行い、経験と知識を得て、素人から企業人へと脱皮を図る期間です。
そして訓練期間の経験を養って、今度はより勝機のある実商売を始めるのです。実際にはじめる時期は、設立時のアイデアの良さ、商売としての可能性を再確認できた時点、或いは訓練期間中にもっと現実的な 良いアイデアが自然と浮かんできた時期です。

結論的には、やはり企業は小さく生んで、大きく育てるというのが、失敗しない起業の極意ではない でしょうか。有望とひそかに思っている個人起業家は何かしらこのような道筋を踏んでいるように思います。