強欲経済と中小企業

強欲経済という風が吹き荒れた1年でした。
そしてその顛末は100年に1度と言われる不況がやってきました。
この度の不況の原因を作ったのは、サブプライムローンそのものではなく、
その金融商品に群り、また石油を始めとする商品相場等に群った
強欲経済主義者(拝金主義者)ではないでしょうか。
しかし痛手を食ったのは、残念ながら、原因を作ったものでなく、 むしろ一般の庶民であり、中小メーカーです。正に強欲、賭博経済活動によって我々庶民 の生活基盤や中小企業の企業活動が脅かされ、振り回されたというのが今の不況実感です。
我々庶民や中小企業にとっては、勿論、今回の不況を何とか我慢してやり過ごすことが 最優先です。そして、次にはやはり、今後の我社の経営基盤をどこに置くかを徹底的に 考え直すことだと思われます。
思うに、中小企業にとっての今後の経営基盤は、不況時を前提とした経営活動を常に頭に 置くことではないでしょうか。
なぜなら、今日の世界状況では、金融資本等による市場操作等を原因とする好不況の波が 短周期でしかも不意にやってくると考えるからです。
中小企業が目指す経営は、当たり前ですが、やはり「お金を借りない体制」、「お金を 返せと迫られない体制」ではないでしょうか。なぜなら、「借りたい時には借りられない」 のが世の常だからです。「大きくなって直ぐに倒れる短命会社」ではなく、 「小さく長期に亘って光る会社」が五つ星でしょう。