人体共生

最近、目を患いました。加齢し、病気になると自分というものについて、
色々なことに気がつきます。

我々の人体は、脳を始めとして五臓六腑を保有し、その細胞数は60兆個からなるといわれています。
中でも脳は、人がヒトとして行動する際の中心的制御器官であることから、脳は脳自身が体の一部であることを忘れ、あたかも自分(脳自身)こそが正に自分(その人自身)であるかの錯覚を覚えます。

すると脳は、脳自身の欲望に従って行動します。この脳の欲望行動は、
例えば、暴飲、暴食であり、体のことを考えない行動となって現れ、
それが過ぎるとやがて体の各部にガタが来て、病気になります。

このような状態になったとき、脳が早く自分が人体の一部に過ぎないと気づき、
対処することができれば、病気の回復が可能となります。

しかし手遅れとなる場合には、体が重大な状態に陥り、
脳自身もその影響を免れないことになります。

したがって、我々は我々に日々生じるいろいろな欲望が、
脳の単なるエゴ的欲望であるか否かを、自己チェックする必要があります。

また我々は体の各部に問題(病気或いは未病)が生じた場合に,脳がそれを速やかに感じ取ってその回復作業に試みるよう普段から自己管理する必要があります。

即ち、「我々は人体全体の細胞の共生によって存在することを、頭の中心に顕在させておく必要がある」と遅まきながら気が付いたわけです。

以上のことは、脳を社長に置き換え、体の各部を社員にすると、
中小企業における社長と社員との関係と同じではないでしょうか。